月別アーカイブ: 2022年6月

読みたい📚がいっぱい

なんだけどね。
時間ってかぎりがあるでしょ。
体力だっているし。
なのに、前に読んだ本だって気が付かないで、また読んだりするの。
そのたびに得るところはあるからいいんだけどね。
でもできたらたくさん読みたいよ。
本は智慧の泉だからね。
そんなわけで始めた忘備録としての読書日記。

昔話の扉をひらこう

小沢俊夫著/暮しの手帖社 2022年

昔話を学ぶ入門書。というか、一般の人に、昔話に目を向けてもらうための啓蒙書というほうが当たっているかな。

これまで著者が本や講演などあらゆるところで伝えてきたことを、わかりやすくまとめてある。また、小さなお話集の章段では、実際の昔話が載せられていて、誰にでも親しめるようになっている。おまけとして、著者が二人の息子(淳、健二)と「子どもとことば」について語り合う親子鼎談が載っている。

小さなお話集で紹介されている昔話(このまま語れるテキスト)
団子長者・泣き出した閻魔さん・赤んぼうをさらったかっぱ・ぷっつりちゃらん・いのししうちの名人・かっぱの恩返し・帰らん寺・尻ばおさえろう・孝行娘としいの実・ねずみの恩返し・つる女房・たにし長者・ケヤキの大木・三年根太郎・こわがることを習いに出かけた若者の話・灰かぶり・ろばの子

ピリカ チカッポ

知里幸恵と『アイヌ神謡集』

石村博子著/岩波書店 2022年

ピリカチカッポは、「美しい鳥」の意。

知里幸恵というアイヌの少女がいた。1903年北海道に生まれ、祖母からユカラ(叙事詩)などアイヌ文化を伝えられる。アイヌ語学の始祖金田一京助と出会い、才華を見出され、18歳の時東京へ。1922年9月18日、持病の心臓病が悪化して死亡。享年19。(帯より)

明治政府の同化政策の中で言葉も文化も否定された時代に、知里幸恵は、どんな境遇においてもアイヌの魂と誇りは持ち続けるのだとの思いで、神謡集を書き綴った。
その人生についてのノンフィクションです。

登別の知里幸恵銀の滴記念館に行きたくなった。
『アイヌ神謡集』も改めて読んでみよう。違った見方ができるような気がする。
知里幸恵さんは、自分が伝承したそのままの言葉で書き写したわけではない。何度も校訂を重ねているのは、正確な記憶をたどったからではなくて、納得のいくように再話したからではないかと思うが、どうなんだろう?