山伏とたぬき

やまぶしとたぬき

長崎県(ながさきけん)のむかしばなし

むかし、ひとりの やまぶしが、いけの ほとりを あるいて いました。
おひるを ちょっと すぎた ころ、やまぶしは、みちばたの きの ねもとに、ふるだぬきを みつけました。ふるだぬきは、きもち よさそうに ひるねを して いました。
やまぶしは、ひとつ、おどろかして やろうと おもって、たぬきの みみもとに、ほらがいを ちかづけて、ふきならしました。たぬきは びっくりして とびあがりました。