死人の手

奈良県(ならけん)のむかしばなし

むかし、旅のくすりやが、とうげまで来て、日がくれてしまいました。
こまっていると、家がいっけんあったので、戸をたたいて、「ひとばん、とめてもらえませんか」とたのみました。
すると、男の人が出てきて、「ああ、ちょうどいいところに来てくれた。だれか来てくれないかと、まっておったところだ。とまっていってくれ」といいました。・・・

「まくらめし」は、死んだ人のまくらもとにそなえるごはんのことだよ。