▲TOPへ戻る

昔話の森

日本の昔話

カチカチ山

 題名をクリックすると、おはなしの全文を読むことができます。お気に入りのものをテキストとして語ってください。
 おはなしの本文は共通語の文章です。このまま覚えてもいいですし、自分の日常の言葉に直して語ってくださるとなおうれしいです。
 日常語での語りについては、学びの小屋の日常語で語ろうのページを参考にしてください。
 をクリックすると音声が流れます。日常語で語っています。
はむ をクリックすると、エピソードや解説が読めます。


                                                           もういちどクリックすると閉じます ↑
 話型名 「 しっぽのつり 」 の類話は日本だけでなく世界じゅうに分布しています。氷の穴から尻尾を下ろして魚釣りをする、尻尾が凍りついて取れなくなる、という話です。身動きできなくなって、村人にこっぴどくやられることが多いです。たいていは、動物のどちらかが悪がしこかったり、またはいつも乱暴な相手を知恵を使って懲らしめる話になっています。
 大阪の和泉地方に残っていたこの話は、凍りついた尻尾が切れて短くなったという由来話になっています。そして、熊も狐も何の駆け引きもしていません。のほほんとした熊になんとなく親切な狐。どこにでもいる私たちのような二匹に心なごみます。音声は学童保育でのおはなし会。この日は人数が少なく1、2年生のみ。わたしものほほんと語っています。ー笑

 話型名 「 ねずみ経 」。日本じゅうあちこちに残っています。短いし、お経の唱え言葉がおもしろいので幼い子どもでも楽しめます。「 お経 」 といっても小さい子は知りませんが、「 おおんちょろちょろ~ 」 がおもしろくて聞きます。でも、偶然が重なってよい結果になるおもしろさは、小学生のほうがよくわかるでしょう。

GO!

     やまんばと桶屋     こわい話

 山の奥には魑魅魍魎が棲んでいます。ときどき、里山に下りてきて、そこで働く人間と遭遇します。このやまんばもそうです。「 さとり 」 の化け物として語られている地方もあります。これも 「 おんちょろちょろあなのぞき 」 と同じく、偶然によって助けられる話です。でも、雰囲気はまるで異なりますね。

 怠け者の息子が親に追い出されて旅に出て成長して幸せになる話。って書いてしまうと身もふたもない ( 笑 ) 。世界じゅうにある冒険譚、竜退治の話ですが、主人公が綿屋の綿弓を打つ弓うちだったり、焙烙 ( ほうろく ) や大名行列や吉野川、竜ではなくてカワウソの化け物だったりと、いかにも日本の話、奈良の話になっています。軽快で笑える話です。

 紀伊山地は森林資源の宝庫です。昔から、森林で伐採された木がいかだに組まれ、川を流されて和歌山の海岸に運ばれました。このいかだ流しの仕事は命がけの大変な労働でした。水を見る力と技にはすごいものがあったそうで、当時のことを書いた本を読むと、人間が自然の中で生きる厳しさを知ることができます。
 そんな厳しい労働のなかでのきつねとのやりとり。ほんわかします。奈良の話のなかでも、大好きな話です。

 話型名 「 大歳の客 」 。これもまた日本全国に分布しています。旅人はお坊さんだったり、巡礼だったり、物乞いだったりします。宿を乞う日が大晦日、つまり年神さまが身をやつしてやってきたのです。死体がお金になるというのが衝撃的ですね。死体とお金という極端な対比、昔話の語法を思い出してください。

 十二支の由来話。だれもが知っている話です。この奈良の話がちょっと違うのは、イノシシの口が長くなった由来も語っているところ。類話によってちょっとした違いがある、このヴァリエーションが楽しいです。

 とんでもないファンタジーですね。原話を初めて読んだときはひっくり返って笑いました。語りで聞いたら面白いだろうなと再話しましたが、語るのはけっこう難しいです。まだ子どもには語っていませんが、対象年齢はどのくらいでしょうね。

 いわゆる猿地蔵の話。日本全国に類話があるようです。「 お香の袋 」 「 お香の匂い 」 ってみやびですね。極端にきたないものと極端に美しいもの。昔話の語法を思い出してくださいよ~。でも、子どもたち、お香ってわかるかなあ。

 私はこのかわいいおばあさんが大好きです。『 子どもと家庭のための奈良の民話 』 は再話者の日常語で書いていますが、ここでは共通語で書いています。、だから、関西弁わかんないってかたはこのとおり共通語で語ってください。また、この共通語をご自分の日常語に直して語ってくださればなおうれしいです。もちろん、本の通りに語ってくださってもうれしいです。

 古典から。虎の威を借る狐の故事を、一休さんが檀家の人に話しているという趣向です。この故事を高学年の子どもたちに知ってもらいたいと思って再話しました。原話の出典 『 一休諸国物語 』 は、『 一休噺 』 『 一休関東噺 』 とともに、江戸時代初期寛文年間に刊行された噺本で、明治まで読み継がれた大ベストセ ラー。一休さんのエピ ソード満載の三部作です。

折りたたみ/復元

     くもと夢 ( 奈良 )     ふしぎな話

 「 夢の蜂 」 という話型の昔話かなと思うのですが、「 宝化け物 」かもしれないとも思っています。「 夢の蜂 」 では、人の魂が寝ている間に昆虫になって体から抜け出し、宝を見つけてもどってくるのですが、この 「 くもと夢 」 は、蜘蛛が人の体に入って宝のありかを教えます ね。「 ふたりの男ー昆虫―夢―宝 」 という点で 「 夢の蜂 」 と同じ、ストーリーもそっくり。でも、テーマは違うような気がします。

 戦争が終わって70年。現代の民話と言っていいのでしょうか。弘法伝説のひとつということですが、原話の語り手の思いが切実です。語り伝えたいと思います。

 節分のための話をご紹介。このストーリー、初めは 「 猿婿 」 か 「 蛇婿 」 みたいでしょ。とちゅうで 「 鬼の子小綱 」 になって、そのあと 「 難題婿 」 みたいになって、……最後は氏神さんだったってオチ。短い話なのにモティーフがいくつも組み合わさっていて、おもしろいですね。

 話型名 「 鼠浄土 」。みなさんよくご存知ですね。音声は、4歳児に語っているライブです。ね、わたしの語りの後、子どもが自分の知っている鼠浄土を話してくれているでしょ。

 あまり聞いたことのない話かもしれません。狂言好きのかたには、「 首ひき 」 と同じストーリーだと気づかれたと思います。原話の語り手は大阪の坂田静子さん。明治生まれのかたで、子どもの頃、芝居好きのお父さまから聞かれたと、出典本の注に書かれてあります。この話、大好きで、あちこちで語っています。音声は小学3年生に語ってるライブです。

 恐い話ですが、笑いや悲しみの要素も併せ持っています。この原話を見つけたとき、またひとつ宝石を見つけたと思いました。ぜひ語ってくださいね。原話は國學院大學説話研究会編 『 奈良県吉野郡昔話集 』 に入っています。

 この原話 ( 『 出雲の昔話 』 所収)を見つけたのはおはなしを始めて間もないころです。出雲の土地言葉で語られていますが、きちんと注がついているので意味はよくわかります。でも、この土地言葉では、このまま覚えて語ることはできませんでした。それで、自分の言葉に直しました。どうしても子どもたちに語り伝えたかったのです。まだ、再話の 「 さ 」 の字も知らなかった頃のことです。
 低学年から高学年まで、数えきれないほどの回数を語りました。 音声は、4年生。
 ふだんの生活の中で、幼い子どもは、深い気持ちもなくアリや虫を殺します。そして、殺した命が二度と生き返らないことを、身をもって理解します。衝撃とともに。そんな経験はみなが持っています。だから、子どもは、さるのしたことを残酷だと一方的に非難はしません。むしろ、さるの立場で聞いている子どもは、自分の経験に照らし合わせてはっとします。そして、かにをだんごに丸めて返事させようとするさるの行為を、子どもは 「 我がままだ 」 とは考えません。さるの祈るような思いが分かるからです。共感です。だから、返事が返ってきたとき、子どもは救われたようなうれしそうな顔をします。そして、「 ものいうても返事するもんがおらなんだらあかんなあ 」 というテーマをすっと受けとめてくれます。
 以前、6年生に語ったとき、あとでひとりの男の子が目を赤くして、こっそりいいに来てくれました。
「 昔話はいいなあ。死んでも生き返るから 」
 この子は幼稚園のときから昔話を聞いてくれていた子でした。
ちなみに、ずっとあとになって、松谷みよ子さんの再話による絵本 『 さるのひとりごと 』 が出版されました。

 こんなおばあさんいてますよね。あ、私自身かも ( 笑 )。 お寺の和尚さんが素敵です。かつてお坊さんが檀家の人たちとどのように関わっていたのかが、ほのぼのと感じられる話です。大人どうしで楽しむおはなし会のおまけにどうぞ。

 赤ん坊を抱いてくれといわれて、抱いてやると、女は立ち去り、赤ん坊は石になるという話。こわいですね。私が知っていたのは、雪女の話。でも、ここでは雪女ではなくて人魚なんですね。夏の怪談話に、子どもたちにどうぞ~
 奈良県曽爾村の御亀ヶ池に伝わる伝説だと原話にあります。今はそこに、美人になる温泉 「 お亀の湯 」 があります。

 江戸時代の噺本からの再話。世の中には大きなものがいくらでもあるというこの話は、昔話としてあちこちに伝わっています。それを一休さんの話として噺本に取り入れてあるんですね。 かつてアニメの一休さんが人気だったので、一般的には小僧さんのイメージが強いです。が、噺本に残っている一休さんは、りっぱなお坊さんです。さきにアップした 「 一休さんのきつね話 」 も登場するのはりっぱな一休禅師です。

折りたたみ/復元

     たこやき ( 京都 )     おもしろい話

 現代の民話です。まあ笑って聞いてください。で、おまけの話として子どもたちと楽しんでください。音声は、学童保育の3~5年生です。

 JR関西線の月ヶ瀬口で降りて山に向かうと梅林があります。 関西ではちょっと名の知れた梅林で、梅の季節にはたくさんの人が見物にやって来ます。ふだんは静かな村です。この月ヶ瀬村に残っている伝説を紹介しました。山間の谷川ならどこにでも見られる大きな石を、天狗が作ったと空想し、いかにもそれらしく語り伝えています。人間味あふれるユーモアがあります。

 さかべっとうとは、白い蝶ともカゲロウともトビゲラとも言われている、羽のある昆虫。命の短いはかない羽虫で、それが群れをなして川をさかのぼるそうです。昔話では、龍宮城とか山の中とかの異界に出かけて行って、三日たって帰ってきたと思ったら、三十年、三百年たっていた、という話はよくありますね。その逆のバージョンです。
中国唐の時代の故事に 「 邯鄲 (かんたん) の夢 」 というのがあります。立身出世したいと、故郷を離れた若者が、仙人から望みのかなう枕をもらう。その枕で寝るとたちまち出世して、結婚して、それからは落ちぶれたり救われたりしながら紆余曲折の人生をへて、最後は幸せな余生を送り、天寿を全 うする。と思いきや、ふと目を覚ますと、今までのことはみんな夢だった。人生とはそんなもの、諸行無常、という話です。この中国の故事と同じテーマです。はかない羽虫の浄土に行くというイメージにひかれ、語ってみたいと思いました。

 地獄に行って、閻魔さんを手玉に取って帰ってくる話。 昔話として、各地に様々な類話があります。落語で有名なのは 「 地獄八景亡者の戯れ 」。落語をもとに書かれた絵本 『 じごくのそうべえ 』 も人気がありますね。吉兵衛さんの気楽な生き方、うらやましいです (笑) 。鬼たちも、あんまり恐くないし。閻魔さんが鬼と引きつれて地獄を回るところなんか、まるでお医者さまの回診!ファンタジーの面目躍如といったところです。

 入れ子細工の話です。いろいろなバージョンがあるようですが、わたしは、かつて所属していたおはなしサークルの今は亡き仲間から聞き伝えたものを語っています。「 くら~い くら~い 」 と語り始めるので、子どもたちは恐い話だとすぐに分かって乗ってきます。
 音声は5歳児に語ったときのもの。入れ子の面積がせまくなるにつれて、笑いがクレッシェンドします。こわいことを期待して、はずされるので、笑うのです。緊張と緩和。からだを寄せ合って、いっしょに怖がって、いっしょに笑う。まさに、愛と信頼の語りの場です。この話を伝えてくださった仲間に心から感謝しています。
 この話、一回やると、次回も、またその次の回も、リクエストされます。何回やっても同じように恐がって、同じようにびっくりして、同じように喜びます。ときには、道で出あっても、「 くら~い、くら~い、やって ! 」って言われます ( 笑 )。でもまあ、おまけの話です。
 ジャンピング・ストーリーなので、急に大きな音や声が聞こえると心身に変調をきたす子が、いないかどうか、確かめてから語ってくださいね。

折りたたみ/復元

     こんな目かあ ( 奈良 )     こわい話

 これもどこにでもあるこわくて面白い話。「 こんな顔 」 という話型です。ちょっとオーバーにやると楽しいですよ。いまは、炭焼きという仕事もほとんどなくなってしまいましたが、かつては、山の仕事で生計をたてる人たちがいました。自然が日常的にそばにあった時代、自然の中で暮らしていた時代には、人間の知では理解できない現象が起こったようです。魑魅魍魎ーちみもうりょ う。奈良は山国ですから、山での怪談が結構残っています。

新潟の昔話。おじいさんとおばあさんが豆を植えるとか食べるとか言ってけんかをするところから話は始まります。いかにも日本の昔話ですね。このパターンってよくあります。「 豆さんころがれ 」 も同じです。ここでは、天上の世界で出会うのは、雷さま。で、雨を降らせる手伝いをするのです。話型でいうと、「 傘屋の天のぼり 」。「 鴨とり権兵衛 」 「 源五郎 」 なんかとおなじです。

奈良県吉野に伝わる話。「 天人女房 」 の話です。ここは、豆のつるではなくて、「 ユゴの木 」 を伝って登っていきます。このユゴって、何の木のことなんでしょう。ご存知のかた教えてください。植物の名前は、その土地によっていろいろに変化しますね。木に登って天にいく話は、外国の昔話のコーナーで、ドイツの 「 天まで届いた木 」 を紹介しています。

 全国に分布する笑い話です。おまけのおはなしとして、重宝しています。音声は4歳児。「 ホットケーキ 」 のおはなしのあと、もっとしてほしがったのでおまけです。オチはぜんっぜんわかってませんね (笑) 。2年生ではわかりますよ。,
 
 

          おはなし会で語る以外にテキストを使用される場合はご連絡ください。