中村喜和著/彩流社 1996年
副題が「歴史と民族の旅」
ロシアといっても、現代のロシアという国家についてではなく、もっと広い範囲での民族の歴史が書かれている。
Ⅰ歴史の中の人びとでは、中世を中心に描かれる。だから、都がキーエフのころから、モスクワに移るそのあたりのことになります。
東はモンゴル、南はトルコ、西はポーランドに囲まれてその境界線では常に戦いがあった。
勇者や賢女の活躍が描かれている。
Ⅱ古都めぐりでは、モスクワをはじめ、著者が訪れた都市を人々の様子が書かれている。
Ⅲフォークロアをたずねては、「イワンの馬鹿たち」「ロシアの北風小僧」「妖怪たちの未来」などなど、めっちゃ興味深い小題。
Ⅳ人びとの暮らしでは、日常の木のある暮らしや料理などについて書かれている。
最後にロシア正教会についての説明もあってわかりやすい。